行って良かった茶の湯の森
飛騨高山の茶の湯の歴史を堪能する

12月4日の日曜日の午前中に、「茶の湯の森」に行ってきました。前から行きたかった場所なので、ウキウキしながら車を走らせました。
玄関前には広い駐車場が用意されています。小雨が止んで外は曇り空でしたが、静かな雰囲気が漂っています。
敷地内には「茶の湯美術館」「茶室瑞雲庵」「銅閣庵」があります。まずは「茶の湯美術館」に行ってみました。

こちらの玄関から美術館に入ります。1階は受付とお土産売り場があります。
特に感動したのは、2階の展示室にある「平成の玉虫厨子」と呼ばれる作品です。飛騨の財産家である故中田金太氏が、1300年前(飛鳥時代)に作られた法隆寺の国宝「玉虫の厨子」に魅せられ、その輝きを現代に再現しようと考えたのがきっかけとなったようです。
石川県輪島市の職人に製作を依頼し、約2年の歳月を費やし完成した日本で唯一の漆芸作品とのこと。
2階で上映されていた『蘇る玉虫の厨子 時空を越えた技の継承』を30分以上食い入るように見ていました。三國連太郎さんがナレーターとなり、「平成の玉虫厨子」完成までのドキュメントとなっていました。
玉虫の羽を2ミリ角にカットし、貼り付ける作業などは、機械では到底不可能な職人しかできない根気のいる作業だと分かりました。
日本の伝統や技術を未来に残そうとする、職人たちの気概と情熱がひしひしと伝わってきて、心を打たれました。お金を積めばできるものではなく、プロジェクトに関わった人たちの強い意志が完成までこぎつけたのだと感じました。
茶の湯美術館にお越しの際は、ぜひ2階で上映されているDVDをご覧になると良いでしょう。「平成の玉虫厨子」を見る目がぜんぜん違ってきますから!
その他にも、13名の人間国宝(故人も含む)の作品や著名作家の作品とその掛軸が展示されています。中田金太氏が日本全国から集めた作品は一流のものばかりで、一見の価値ありです。
茶室瑞雲庵でお抹茶をいただく

茶の湯美術館で作品を一通り見た後、「瑞雲庵」でお抹茶をいただくことにしました。大人一人500円でお抹茶と和菓子がセットになっています。チケットは美術館の受付で購入することができます。
「瑞雲庵」にはいると、着物姿のスタッフの方が出迎えてくれます。荷物はロッカーの中に入れて、靴を脱いで中に入ります。

数寄屋造りの風情あるたたずまいで、お抹茶をいただくにはもってこいの雰囲気です。ライトアップされた掛け軸が綺麗です。


こちらがお抹茶をいただく茶室です。僕たちの他にも2組ほどみえていました。自然と背筋が伸びてしまいますね。

最初に小豆を使った和菓子をいただきました。一口で食べたいところでしたが、場所をわきまえて小さく切って口に運びました。上品な甘さです。

次にお抹茶が運ばれてきました。こちらの器は「志野茶碗」と言われるものでしょうか。思ったよりも軽く感じました。

奥さんのほうに運ばれてきたのは「黒茶碗」のようにみえます。けっこうずしりと重かったです。人間国宝の器、著名作家の器でお抹茶をいただく機会はめったにないので、とても貴重な体験でした。

茶室からは「銅閣庵」がみえます。岐阜県の県木である一位の木で造られている茶室で、普段は茶道具の展示が行われています。
車で飛騨高山観光の際は、ぜひ茶の湯の森に来てみて下さい。「まつりの森」と一緒にご家族で楽しめると思います(^_^)
■茶の湯の森
岐阜県高山市千島町1070
TEL:0577-37-1070
営業時間:9時〜17時
定休日:水曜
駐車場:50台
スポンサードリンク
あなたは今、「茶の湯の森」にいます。